【緑川ダム視察】

美里町にある緑川ダムの
水力発電所を党員さんと共に視察。
県の企業局の方々に
ご案内していただきました。

緑川ダムは洪水調節を主目的とし、
また灌漑と発電機能を併せ持った
多目的ダムです。

ダム自体は国有で国交省の管轄ですが、
発電所は県有であり、県の企業局が
所管しています。

緑川ダムにある水力発電は3基あります。

その他にも、市房発電所や笠振発電所など
県企業局がもつ水力発電は6箇所ほど
あります。

.

県企業局が運営する水力発電所全体で
年間約3万8千戸が使用する量を発電。

約20億円の利益は県全体の予算からすると
一部ではありますが、しかし県の貴重な
財源となっています。

(売電した収益が約40億円、
事業費が約20億円、純利益が約20億円)

.

どうすればもっと発電効率をあげ
フル活用できるのかが
私が最も気になっていたポイントですが、、

夜間など余剰電力で水をくみ上げる
揚水発電への改修などは難しいとのこと。

しかし、R4に70年ぶりに新たな発電機
(水車)を導入していますが、
以前のものよりも発電効率は良いとのこと。

また、近年はハイブリッドダムと言って
治水機能の強化と水力発電の増強を
両立させる取り組みがなされています。
(最新の気象予測技術や土木技術を活用し、
ダム容量の共用化などを図る方法)

.

全国の水力発電所のほとんどが
大正〜昭和にかけて建設されましたが、
元祖再エネであり、先人たちが残してくれた
未来への投資だと思います。

もちろんダム建設時の環境負荷は
大きいですが、今あるものを
私たちの代でも管理し、しっかりと
使っていかなければなりません。

太陽光や風力発電など、耐用年数が短く
かつ廃棄問題が深刻化するものと比べ、
数十年〜百年使うことができる水力発電は
先人たちが残してくれた宝だと思います。

.

我が国の水力発電技術は、
世界トップクラス。

ミリ単位の技術が求められ、
効率・信頼性・長寿命・運用技術の面で
世界的に評価が高い分野です。

とりわけ揚水発電や、老朽設備の
高効率更新分野では世界にもっと
輸出していくべきだと思います。

県の課題としては、保守技術など
専門性の高い人材をどのように確保
していくかが課題であると感じました。